START FROM END

Graunded MAGAZINE 「WHERE IS ART?」

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Graunded MAGAZINE-インタヴュー
SPEL UNO
KANE
KURRY
USUGROW
END

●いきなりだけど「フライヤーアーティスト」ってどういうの?

>いきなり直球ですね(笑)。
自分はフライヤーアートが元々好きで、そのフライヤー文化を今の時代も継承していきたいなという思いで絵を描いてて「フライヤーアーティスト」って書いてあると人が見た時に「フライヤーを描いている人なんだなー」ってすぐ分かってもらえるじゃないですか(笑)。
とにかくフライヤーなどDIYな文化が好きなので、フライヤー職人みたいな人がいても良いのではと思ってます。

●なるほど。どういう経緯で絵を描き始めたの?

>絵は小さな頃から好きで、よく教科書の端っこにパラパラ漫画を描いたり、プラ板にマリオとか漫画の絵を描いたりして遊んでいました。
高校を出てからはバンドシーンにどっぷりハマるんですが、趣味で絵を描いたりはしてたけど、作品としての意識はほとんどありませんでした。
フライヤーアーティストとしての第一歩は、東京のハードコアバンドNUMBのワンマンショーフライヤーを描いたことがきっかけです。
当時はパソコンでイラストレーターやフォトショップを使って作るデザインが主流な時代だったけど、一昔前のこういう手描き要素満載のデザインがみんな懐か しかったのか、それをきっかけに色々フライヤーやデザインの話が来るようになって、今日までノンストップで描いています。

●確かにかなり個性的なタッチだよね。キャラも。

> 最初はニューヨークハードコアシーンでフライヤーなど描いているアーティストの画風が好きで、自分も真似て似た様な雰囲気で描いていたんです。
けど描いているとオリジナルなキャラとか自然と生まれるじゃないですか。
僕の場合モンスターやスキンヘッズ、お米のキャラ「ライス君」などがオリジナルキャラの代表的なアイコンになっています。

●いつも何を使って描いてるの?

>今は主にそこらへんの文房具屋で普通に売っている太さの違う2本のゲルインクのペンを使っています。
色々試してみたんですよね、こういう紙質にはこんなペンが相性が良いとか。
でも結局そこに落ち着いて。
あとは普通にマジックインキなども使っていますし、ライブペイントとかだとペンキを筆や刷毛で描いたりもします。
描く物の材質によって一番描きやすいツールを選んでいますね。
スピード感や表現、質感も大事な事なんで。

●自分の作風だったりタッチに「これだ」みたいな確信はいつもてた?

>確信はやっぱりその時期にまわりに同じようなアーティストがいなかったというのを感じてたので、それならもう描きまくってやろうと思った時ですね。
求められる時期って絵描きにはあると思うんですが、自分は丁度その時期がタイミング良く合ったのではと。

●やっぱり活動するに当たり音楽(ハードコア)は切っても切り離せない関係?

>離せないですね。
ルーツでもあるし、自分のベースはハードコアバンドシーンカルチャーの一つなので、そこは切っても切れないです。
バンドと絵描きは寄り添って成長すると思うので。
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●好きなアーティストっている?

>好きなアーティストは、AGNOSTIC FRONTやCRO-MAGSとかのジャケットを描いているショーン・タガートや、COLD AS LIFEなどを描いているクレイグ・ホロウェイ。
好きなバンドは沢山いるからなー!言いだすとキリがないです(笑)。

●ENDが何かに対して芸術を感じる瞬間って、例えばどんな時?

>絵描きじゃなくても全ての表現者達に対してなのですが、何か新しい事を表現している時とか、独自性を感じる時とかは、目が覚める感覚で見たり聴いたりしちゃいますね。
人の好みがあると思いますが、自分の好きな感覚なのですが、自分が思っているのと違うそうじゃない様な感覚に入る時も何か芸術的に感じてしまいます。
何を言ってるか分からないと思いますが(笑)、何か作品に違和感?がある時もゾクゾクしますね。

●今回の大きなテーマ「ミュージアム・アート」と「ストリート・アート」について、この二つにどのような違いがあると思う?

> どうでしょう、名前だけ聞くと違いがあると思いますが、作っている作者達はほとんど違いが無いのではないかなーと思います。
ストリートアートと呼ばれているアーティストも、ミュージアムで個展をしてたりしてますし、名高い画家もまた外で作品を残してたりもしてると思うので、一概に違いは決めれないとは思います。
美術館などに展示される作品は主に絵画や彫刻などが多いですが、ストリートアートは本当に自由ですよね、表現も自由で、そういったアートを大衆芸術だなんて言われていますが、そもそも誰かが決めた言葉はどうでもいいと思っているのでよく分かりません(笑)。
自分は自身が気になるものを中心に吸収しながら作品に力を注いでいるので、どちらも好きですが、身近に感じれるアートの方が自分的には好きです。

●近く個展や展示会の予定は?

> 今年中には画集「START FROM END 3」を作り、同時に個展もやりたいなと思っています…が、難航中(笑)。
少なくても来年には個展、ライブペイントなど精力的にやっていく予定です。

●今はどんな絵を描いてる時が一番楽しい?

>どんな絵も楽しいですよ。描いた絵は自分の分身的な感覚で見られるので、親の巣立ち的な感覚で羽ばたいて欲しいですね。
最近は大きなものを描くのが楽しかったりもします。
でもやっぱり、バンドのフライヤーを描く時が一番安心しますね(笑)!

Graunded MAGAZINE-
2014年8月30日販売